2017年07月31日

近況報告など

ブログの更新を忘れてたヤマダです。
とりあえずKDPについて近況報告。
金色天化についてKDPクオリティとやりとりがあって修正版を何度かアップロードしています。済めば再配信してくれるっぽいのでありがたい。
ただ、docファイルのmobi化に若干に仕様変更があったっぽく、なんかスカスカな気がするんですが、まあ、しゃーない。
その続編「天化爛漫」については95%書き上がってます。ただ、推敲前に冷却期間を置くので、9月にリリースがずれ込む予感。
遅延の原因は体調不良と、本業が少し忙しいせい、あとドラクエ11に手を出してしまったこと。

で、そのドラクエですが、私はオッサンだしファミコン時代からのファンなんで3DS一択でした。小学生の子どもの前でゲームやりたくないし、嫁の前でも気がひけるし、というのももちろんですが、オリジナル要素が面白そうというのが大きかった。
実際にすれ違い通信も面白いし、2Dも新鮮だし、頭身の低い3Dのキャラも表情豊かで可愛い。大満足です。ちょっとカメラワークがめんどいですけど。
まだ序盤ですが、今回はバランスも良い感じ。しっかり装備整えないと雑魚戦でもオレンジになるし。ストーリーも4とかっぽくて面白い。
おかげで小説がさらに遅れそうな気がします。
でも3Dモードでのレベルアップが、あのフォントと相まって、妖怪ウォッチっぽくてダサいっす。そこは気になった。
以上、そんな感じです。
ラベル:KDP Kindle ドラクエ
posted by ヤマダマコト at 19:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月21日

勝手にKDP本レビュー★50杉浦絵里衣「鳳凰はかく語りきー東華百貨店物語ー」

というわけで久しぶりのKDP本レビュー。新作だし、ちょうど先日も大正から昭和初期が舞台の物語を読んでたので、同じ時期がテーマというのも縁を感じたんですね。何より、面白そうだった。フラッパーガールシリーズで安心の「杉浦じるし」ですし。
さらに、そのうち、似たような感じで戦前から現代までの短編連作を書こうかな、とか思ってたので、これは読んでおこうと。しかも鳳凰じゃないですが、野鳥が主人公とかイメージしていたのも奇妙な縁だなーと思いました。
そういえば、ちょうどKDPレビュー50本目の節目。最初はなんだっけ、栗見さんの「テスタメント」だった思い出。

つーわけで、この「鳳凰はかく語りきー東華百貨店物語ー」です。うちの近所に東花食堂というえらく不味い飯屋があるのは置いといて、大阪の架空のデパートの創業から現代までを、そのシンボルたる七宝の鳳凰像を中心に、その時代の人物のエピソードを繋ぎ合わせていく物語です。表紙のポップ感とは裏腹にテーマは硬派な感じ。とはいえ、ボリュームはかなり軽めですし、杉浦さんらしい軽やかな文章や描写、テンポの良さでとても読みやすくて面白い。
時間軸を使った人と店の関わりという意味で、戦前のあの人が戦後はああなってた、みたいな展開もありつつ、しっとり楽しめました。人生の悲喜こもごもというか、基本的にすごくハッピーなエピソードばっかりなのが個人的には好きです。
私も嫁さんの実家がそっち方面なんで、あの辺ので雰囲気は分かっているので、すごく身近に感じられた不思議な物語でした。

ただ、テンポが良い反面、少し筆が走り過ぎというか、もっと個々のエピソードの尺をとっても良かったと思うんです。描写もそうだし、むしろ「ウザい」くらいでも良かったかなあ、と。その方が、より劇中の時間の流れが濃くなるし、登場人物に感情移入しやすくなる予感。というか「変わらない鳳凰」と「変わりゆく風景や人物」の対比がキモだと思うんで、そこまで書ききれば凄みが出てきそうな気がする。



あと、関西弁成分は欲しかった。鳳凰視点固定で、すべて関西弁語りとかだったら、それも凄い作品になりそう。ベタベタですけど。
ただ、杉浦さんの作品の中では、ものすごく冷静なとこが面白かった。歪みないほど自分のフェイバリットに一直線なイメージがあったので、こういう物語も作れちゃう懐の深さに感服。
ラベル:大阪 Kindle KDP
posted by ヤマダマコト at 10:56| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月11日

ヤマダ氏、熊谷達也「邂逅の森」読む

つーわけで、熊谷達也さんの「邂逅の森」読了。以前に、出張の移動用にハードカバーを買ったんですが途中まで読んで上野の ビジネスホテルの放置してしまったんですね。
で、今回、kindle版を改めて買い直して読了。
これは売れたし、読んだ人が多いでしょうけど、いわゆるマタギ小説。
大正から昭和初期の頃の東北を舞台に、若き阿仁マタギの松橋富治の半生を描く一大エンターテイメント。
方言ばりばりの物凄く重厚なストーリーではあるんですが、文章は決して重くなくて、読みやすいんですよね。熊谷さんといえばデビュー作の「ウエンカムイの爪」と2作目の「漂泊の牙」は読んだんですが、基本的に系統としてはその延長線上にある作品だと思いました。
「マタギ」というテーマに対して、民俗学的な側面より、ネイチャー系な切り口で描きにいっている感じというか、ウエンカムイのアイヌも漂泊のサンカもそんな感じで、良くも悪くも万人向けのエンターテイメントだと思います。マタギだからと敬遠しなくていい物語。
富治という若いマタギが、集落の権力者の箱入り娘、文枝を妊娠させてしまい、阿仁マタギとしての居場所を奪われ、鉱夫として生きつつ、ある事件をきっかけに再びマタギにカムバックする展開で、すごくシンプルなストーリーラインなんですけど文枝とイクという対照的な人生を送る2人のヒロインを中心に富治の取引相手となる喜三郎、弟分の小太郎とどのキャラも本当に魅力的で、狩猟以外の人間ドラマもめっさ濃いし面白い。小太郎は作中だとサンカの子どもっぽい雰囲気があるのが気になりました。そういう裏設定ありそう。
大正から昭和初期の山村が中心だけあって夜這いやら青姦やら猥雑なネタがたくさんあるのもそれらしくて良い感じなんですが、いくつかはやり過ぎと感じるエピソードがあったのが気になりました。
それ以外にも肘折温泉のこけしのくだりとかもベタすぎないか、と。よく考えたら漂泊の牙もそんな感じだったし、この作者の趣味なんでしょうけど。
物語の後半、ちょうど満州事変が発生し、日本をはじめ世界が血と鉄と火薬の時代に差しかかろうとした頃、アオジシ(カモシカ)が天然記念物になり、山から動物たちが減り阿仁マタギも里に降りるなど、徐々に「山の神話」が消えさろうかという状況に対して、壮年の富治が自問自答しながら猟に赴くラストはむちゃくちゃカッコいい。最終盤のヤツとの対峙は凄まじかった。
直木賞とったときの選評と読んでいる間の印象が全然違ったんですが、最後に、「神殺しの英雄譚」だなと。本当にすごい小説だと思います。



今回はやがて書くであろう熊ホラーの予習的な意味合いもあったんですが、全然ベクトルが違うんで安心しました。面白かった。
ラベル:マタギ 東北
posted by ヤマダマコト at 21:03| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする