2018年03月30日

新作「宵闇天化」上巻が出ました

そんなこんなで新作「宵闇天化」の上巻をリリースしました。
まさかの怪しさ満点の表紙。目立てばいいんだ、目立てば。



中身については、「金色天化」、「天化爛漫」に続くシリーズものです。ただ、前作の爛漫と違うのは、こっちはシリーズ既読前提になっていることです。
爛漫については、すでに何度も話していますが、本来は番外編というか、オマケ的な作品なんですよ。独立した物語で、お馴染みの面々が挑むという。
もともと金色、宵闇の流れは決まっていて、今回の宵闇は金色の直接の続編なんです。
ただ、シリーズとして見た場合、その2作だけだとバランスが悪いというか、同じテイストでスケールを広げるだけでは面白くないので、爛漫を挟んで目先を変えてみようという。
そういう意味では、前作の爛漫は、あんまり主人公サイドの人間関係にドラマティックな変化を作れず、ただ事件を入れ替えるだけになってしまったのが反省点だったりするんですよね。
結果、金色と毛色が変わって、割と保守的なミステリになってしまったんですね。
そういう意味では、爛漫はすっ飛ばして金色→宵闇でも良いかもしれない。

そこで本作なんですが、金色の続編ということで、事件に合わせて卜部家の面々のダイナミックな関係性の変化を前面に出しているのがポイントかなーと。初っ端から色々ぶっ込んでるんで、まったく話せないのがアレなんですけど。
物語自体は、金色リリース時点で薄っすら脳内にはあったんですが、前作までのカスタマーレビューや感想など、かなり反映させてもらいました。特に女の子成分を多めにしたり。スイーツな雰囲気を強化したり。
前作がミステリに寄った分、今回はエンタメ方向に振りつつ、改めて、自分なりにラノベのエッセンスを取り込んだり。
あとコンセプトが「劇場版」なんで、京都の天化師が参戦したり、月狂、じゃなかった大槻四郎はじめ過去作のメインキャラクター総出演でお祭り作品にしたり、あえて完成度より派手さを重視したのは、私の作品としては珍しい方向かもしれない。
まあ、3部作の最後だし、良いかなーと。

この上巻について、冒頭からアレなんですが、卜部家の変化がメインで、事件が動き出すのは中盤以降なんですが、個人的にはこの構成はうまくいったと思います。金色に対してメインプロットとサブプロットがそっくり入れ替わったんですが、ちゃんとドラマとしては機能していると思います。

あと、知ってる人がいるかもですが、過去に別名義でケータイ小説で発表した某作品の設定を流用させてもらいました。イエローナイフまわりですね。それに、今回はせっかくなのでロケーションも、「山彦」、「鳥葬」、「魚」、「はるかぜ」らへんと被らせたり色々やったり。

んで、無料キャンペーンについては4月3日の火曜日夕方から3日間やります。初回キャンペーンは金曜日からが定番なんですが、あえて平日3日間で。ぜひぜひ利用していただければ幸いです。
下巻についても4月中旬にリリースしますし無料キャンペーンもやるので、待っててもらえれば。290円とお高めですし。



そうそう、1作目の金色天化はこちら。プライム会員は無料で読めます。
ラベル:新作 Amazon Kindle KDP
posted by ヤマダマコト at 20:44| Comment(2) | KDP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月28日

AmazonさんのPrimeReadingに選ばれました

昨年秋からスタートしたKindleストアのサービス、PrimeReadingに拙作「山彦」と「金色天化」が選ばれたもようです。ていうか、連絡なくいきなりセレクトされててびびった次第です。そろそろかなーとか勝手に思ってたけど、通知のメールも来ないのね。と思ったら昨夜、通知が届いておりました。
このサービス、Amazonのプライム会員は無料で対象本が読み放題だそうなので、ぜひ利用していただければ幸いです。
山彦は、三条市下田を主な舞台とし、サンカをテーマにした重めの現代ダークファンタジーというかモダンホラー的な作品です。一方の金色天化は水原や新潟市街地を舞台に、「天化」という化粧を使った催眠術的なものを使う一家を主役にしたライトノベル風味のミステリ系エンタメ作品。
どちらも私的には看板作品なんで、ぜひ読んでいただければと思います。金色天化についてはシリーズもので、今回は対象外ですが2作目の「天化爛漫」も好評で、近々3作目の「宵闇天化」もリリース予定なので、そちらも是非!



とまあ、ここからは内輪の話。
すでに該当作はランキングで跳ねて、たまに「ベストセラー」表記までついちゃってますがKENPも有料販売も今のところ平常運転より少し上といったところ。
そもそもAmazonサイドの条件が結構良いところを突いてる感じで、すごく判断が難しいという。それもあって、該当作単位では、そこまでの恩恵は、はじめから期待していないので問題はないです。むしろ長期のプロモーションとしてのメリットの方に興味があるというか。
んで、プライム会員の数は予想以上に大きい感じはします。すでに選ばれてた人たちからの情報で、トータルではそこそこメリットがあると聞いていましたが、実際、そういう感触はあります。反響は大きい。

私としては、もともと4月にラインナップの入れ替えがある可能性は高いと予想して、そこに天化シリーズ新作を出そうとハイペースで取り組んでいたわけですが、とりあえず最初の読みは当てることができたな、と安心しています。無理をした甲斐もあり、新作は最大の恩恵を受けられそうです。やっぱり準備はしておくものだな、と。

で、期間中にさらに「クマ」をリリース、というのはおそらく難しいですが、その余韻が残った状態でリリースすることは十分に出来ると思うので、今度は、そこをめがけて頑張っていくことになるんだろうと思います。
全てがうまく回ってくれれば、きっと実りのある2018年になるんじゃないかと。

宵闇天化については、今週中に上巻をリリースします。明日にでもアナウンスできればいいな、と。続編だしサプライズたっぷりなので中身は読んでのお楽しみになりそうですが。
ラベル:KDP Kindle Amazon
posted by ヤマダマコト at 11:34| Comment(2) | KDP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月25日

勝手にKDP本レビュー★57松葉紳一郎「虚構のER」

久しぶりのKDP本レビュー松葉紳一郎さんの「虚構のER」。これは結構前からマークしてて、牛野さんだったと思うんだけど表紙のクオリティに驚いてた記憶があるんです。
私自身は血がドバッとするのは苦手なんで医療ミステリ、特に海堂尊系はあんまり好きじゃないんですけど、それでも面白そうだとは思ってたんですよ。
で、今回、某「このセルパブ2018」で某コヲノスケさんが推してて、よし読んだろうかと。

まず、作者は現役の医師です。実際、巻末や著者セントラルでご尊顔が見られますが、本当にドクター的な雰囲気。私のようなゲスい仕事とは違って、誇りをもって仕事をしてる感がうかがえます。

内容は心臓カテーテルのPCI手術の天才で、舞台となる病院の評価を一気に上げた喜多村医師を中心とした群像劇ミステリ。
この喜多村医師に関するある疑惑を中心に、病院内で起きた医療犯罪が明らかになっていきます。軸になるのは「家族」ですね。
1番の見どころはオペの緊迫感と法廷でのやり取りの緊張感。医療ミステリに期待されているところはきちんとおさえていて、さすが本職としか言いようがないし、上手いっす。クオリティ高いです、これ。
あと、序盤は人間関係の描写が淡白で、専門用語が頻出のミステリ部分に比べて弱い気がしたんですが、どんどん濃く広がっていき、ちゃんとバランスが取れているのも見事。
間違いなく今まで読んだKDPのミステリ本の中では自分的ベスト10に入ってくると思います。

あと、物語の構造がすごく独特というかミステリではあまりないパターンな気がする。終盤にこうどんどん謎が枝分かれして枝分かれして、広がっていく感じが新鮮でした。セオリー的には収束するようなところでも、そんな風にはならない。
これだと消化不良になりそうだし、確かにもやっとする部分はあるんですが、このもやっと感がリアルというか、エンタメとしてはもしかしたら賛否があるかもですが、これはこれで大人な感じがして面白いっす。全てがきれいに終わらなきゃいけないものでもないですし。

勿体無いのは中盤以降に出てくる弁護士と探偵。もう少し尺をとって掘り下げた方が良かったな、と。おかげで最大の見せ場がちょっと軽くなってる気がするんですよ。



あと表紙なんですが大阪のデザイン事務所に発注してるんですね。こういうのもアリなのかもしれない。ものすごく高そうだけど。
ちなみにあとがきの自身の経験が面白い。若い当直医の心理とか、ものすごく気になる。
ラベル:Kindle KDP Amazon
posted by ヤマダマコト at 09:04| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする