2018年12月31日

ヤマダ氏、2018を振り返る☆3

今年も大晦日の12月31日でございます。泣いても笑っても今年最後の更新と相成りました。
おせちの準備をしているママさんも仕事が納まらない社畜エリートのみなさんも、等しく終わりはやってくるものでございます。

というわけで、今年最後のブログ更新。
昨日は今年の新作でしたが、一方で2018年は表紙のリニューアルに力を入れてみました。
そもそも去年2月の新作「風、めぐりくる」で、なかしまなぎささんに表紙を依頼したのがきっかけで、その時はPC故障のせいだったんですが怪我の功名で、「これイケるやん」みたいな。セールスも労力も税金対策もプロモーションも良いことだらけということに気づいちゃったんですね。



で、最初にやったのが「テーブルの上のスカイラーク」。これは分冊版も廃止と合わせてのリニューアルでした。名残惜しかったんですが売り上げ推移を見る限り決断せざるをえなかった。で、「ヤルダバオートの聖域」でもお願いしたRangerさんに描いていただくことになりました。結果、爽やかですごく良い表紙になりました。もともと緻密に魅力的な人物を描く方で、前からマークはしてたんですよね。すごくポップな面とアナーキーな面が同居している方だな、と。原作を読み込んで描いてくれたのが嬉しかった。
前のも何気に嫌いではなかったんですが、やっぱりこっちの方が良いなあ、と。
セールスも一気に改善しましたし、これで思い切って動けるようになった感じがします。
ただ、Rangerさんには、私の経験不足と説明不足で何度かリテイクさせてしまったのが申し訳なかったな、と。



それで「山彦」の統合版。こちらは分冊版を廃止せずのリニューアルです。これは橘冥紗さんの作品。予定にはなかったんですが、橘さんが是非と言ってくださったことで実現。これもやってよかったです。BL系のマンガ描きで可愛い男の子や耽美的なお兄さんがすごく得意な方でですが作品の雰囲気を考えて「綺麗過ぎないように」とリクエストした記憶があります。
結果、シンプルだけどすごくバランスの良いロングセラーにふさわしい表紙になったと思います。
ちなみに橘さんからは黒ベースのバージョンも提案されていて、そっちと死ぬほど悩みました。黒の方がインパクトがあってカッコいいんですよ。ストアでは目立つだろうし。ただ長い目で見て今の方かなあ、と判断しました。





次にお願いしたのは、「団地のナナコさん」と「ユイカ」。ナナコさんは最初にKDPでリリースした作品でしたが全く売れず、「山彦」のヒットに合わせて自作でリニューアルして多少動くようになったんですが、それでも表紙に不満があったんです。なんか違う。一方のユイカはセールスがしんどかった。角川ホラー文庫風味のクワガタは、あの作品の不気味さを表現できてたつもりだったんですが売れなかった。クワガタの表紙は「気持ち悪い」が最大の褒め言葉なんですが、ほんと売れなかった。
それで同郷のなかすさんに依頼。観察力のある方で人物はもちろん風景を描ける上に、舞台のロケーションもだいたい知っているのですごく話が早かったです。
ナナコさんは80年代の新津の雰囲気が出た牧歌的な表紙になりましたし、ユイカは綺麗なのに不穏で事件性を感じさせる表紙に仕上がりました。どちらも作品世界をよく伝えてるなあ、と。

結果的にどれも成功で、今後も新作や旧作に関わらず積極的に頼めるところは頼んでいこうと思います。とはいえケースバイケースですよね。短編くらいは自分でやってもいいかなと思うし。
本当は「ピーカブー!」と「怪物少女フォーエヴァー」を統合し表紙をリニューアルするプランもありましたが諸事情で中止にしたり、積極的に進めつつもコスパやら、その後の展開との整合性を考えないといけないのかな、と。
あとリニューアルについては現在進行形で依頼しているものもありますが、それはだいぶ先になりそうです。点数も多いですし。

そんなこんなで今年の更新は以上です。来年の話は、また次の機会にでも。
それでは良いお年を。
ラベル:雑談 Amazon
posted by ヤマダマコト at 13:19| Comment(0) | KDP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月30日

ヤマダ氏、2018を振り返る☆2

昨日の続きといきますわ。
ええとなんだっけ?そうそう各論ね。

まずは新作から。
最初に「宵闇天化」ですね。天化シリーズの最新作で一つの区切りということで上下分冊の大ボリュームになりました。上巻を3月中に出して下巻は4月に出せました。これは自分でもびっくり。昨年末の「魚」から何かを悟ったというか、一気に執筆スピードが上がったんですよね。1000枚クラスの長編をこれだけ短期間で書き上げられるとは思わなかったです。もちろんシリーズものでイメージが容易かったせいもあるけれど。
内容的には、2016年の「金色天化」の正統な続編というか、あの作品を「因」としたら「宵闇」は「果」のイメージ。結果的に「金色」のプライムリーディングの追い風で大爆発して驚くほど売れました。
内容的には、劇中の「イエローナイフ」が懐かしい。昔書いた携帯小説時代の代表作「青の季節」に出てきた高校生たちのチーム名なんですよね。何人か気付いてくれた人がいて嬉しかったです。
その代表たるカリスマ大学生の赤城智も携帯小説時代のキャラクターを意識してみたり、かなり遊ばせてもらいました。原発ネタもそう。そういう意味では、私にとって携帯小説からの決別の物語なんだろうなと。「テーブルの上のスカイラーク」も出たし、もう過去の資産の大半は処分しきったな、と。残るは架空の公道自転車レースを舞台にした青春小説「鯨波モンキーストップ」ですが、こちらは来年の「勇魚神」で使います。クジラつながりで。
ちょっと登場人物が多すぎた感がありますが、天化シリーズの区切りにふさわしい派手な小説になったな、と思います。



んで「ヤルダバオートの聖域」。これは「金色」の前から書きたかったんですよね。秋田のクマ騒動が不謹慎にも興味深かったんです。
とはいえ、クマ騒動をどうやってストーリーにするか頭を悩ませました。最初は「ジョーズ」的なホラーパニック系を模索してたんですが、色々取材するうちにミステリ風味が強くなってきた感じがします。
それで「信仰」が1つのテーマになった時に、ヤルダバオートという名称とか教会の設定とかがすべてパチンとハマった感じがする。
あとは下田が舞台ということで、「山彦」風味を出してみようと思い、親父ネタを仕込んでみたり。
今思えば、ちょっとスタイリッシュすぎる感じもするんですよね。
なんというか、たとえば舞台を昭和30年代後半にして、電気が通ったばかりの山村がクマに襲われる展開も良かったかもな、と。方言丸出しのムラ社会がクマの出現でギスギスしていき、最後に破綻するようなやつ。今度は機会を見てクマ以外を題材にやってみたいです。
おかげさまでセールスも好調で、新たな柱というかペナントレースでいうと表ローテ入りした感じがします。今後もこんな感じで新作長編が売れてくれれば未来は明るいのですが。
あと忘れちゃいけないのは表紙がムチャクチャかっこいい。明日紹介する「テーブルの上のスカイラーク」の新表紙に続いてRangerさんがやってくれました。もうカッコいい。作品の執筆と同時進行で進んでたので、作品にも大きくインスピレーションを与えてくれました。
あとタイトルはセルパプのマルチプレイヤーである淡波亮作さんの仕事。鬼のように早かったっす。



あとは初の他社レーベルから出版となった3者によるリミックス本「MashUp! セルパブミックステープvol.1」。隙間社さんの企画に乗っからせてもらいました。今までもいくつかアンソロジー的な誘いはあったんですがタイミングやら私の自信やらの関係でお断りしていた部分があったんです。その中で、今回は人の作品をリミックスするという企画に惹かれて参加。メンバーも安心な顔ぶれで良かった。やらかしても許してくれそうだったし。意外とシャイなんですよね、自分。
そんな感じで短編2作書かせていただきましたが、どっちも良くできたと思うし、隙間社の2人も王木亡一朗さんの作品も面白いし、良かったな、と。こういう形での広がりは年初には予想してなかったので、いい意味でサプライズな感じでした。
私もくわしく分からないですが、セルパブのアンソロジー系の小説としては、かなり売れているみたいですし本当に良かったです。年明けには女性チームによる第2弾も出るとか出ないとか聞きますし、ちょっと楽しみです。



そんな感じであとは明日が最後の更新になると思います。ではでは。
ラベル:Amazon リミックス
posted by ヤマダマコト at 16:02| Comment(0) | KDP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月29日

ヤマダ氏、2018を振り返る☆1

というわけで恒例の年末振り返り編。3回に分けて書こうと思います。ちなみに1度に書いて小出しにしているというもっぱらの噂だけど、そんなこともないです。ていうか新作やらリミックスやら表紙変更まで色々あった年なので3回に分けたろうと。

今年は読書では何読んだっけ?
趣味ではなくて仕事の関係で池井戸さんの某シリーズを読みました。普通に面白かったです、ハイ。
あとは古いのばかり読んでたなあ。たまたま出先の図書館で読んだ純文系の作家さんが書いたミステリが面白かったんだけどタイトル失念。
電子だと映画の影響で正月はキングの「IT」ざんまいで、今は同じくキングの「11/22/63」読んでる。まさに電子書籍のおかげ。既読本なんだけど、キングのいかれたボリュームの大作がスマホで読めるのはありがたい。
あと文春さんのは合本版が便利で、しかもたまに50%ポイント還元キャンペーンもあって、すごく助かるというかとにかく美味しい。



あとは昨年末に買った任天堂のswichを開封しました。「宵闇」が出た頃だっけ。あれからずっと「ゼノブレイド2 」で遊んでます。DLC込みで300時間くらいやってるのかな。インターフェースがちょっと雑だったり取っつき良くないところがあるけれど、そういうのがどうでも良くなるほど面白い。見た目はポップというか今風のアニメ調で、前作好きな身からすると最初は「ダメかな」と思ったけど、なんのなんの。キャラクターの掘り下げがすごく良い感じ。
フィールド探索してるだけで楽しいし、1年遊んでもまだ新しい発見が出てくるのがすごい。



んでそろそろKDPの話。
リリースについては、100点満点だったと思います。予定通りに「宵闇天化」をリリースして「ヤルダバオートの聖域」も出せました。それでギリギリかなと思いきや、隙間社さんのとこでリミックス本「MashUp!」にまで参加して2本も短編書いて、さらに来年に向けた仕込みも相当進めることができました。
まさかここまで出来るとは思っていなかったですし、新作はいずれも期待以上に売れてくれました。
年の頭に「実りある年になるのでは」と言った記憶があるんですが、だいたい読み通りになって安心しています。PrimeReadingに「山彦」と「金色天化」が選ばれるとしたらそのタイミングかなと思いましたし、そこに合わせて新作「宵闇天化」をぶつけられたのはドンピシャだったな、と。その勢いで一年を駆け抜けた感じです。そういえばサムソンのやつもあったなあ、とか。
そういう意味では強烈な追い風をうまく利用できたんだと思います。
あとは、どんどん外との繋がりが増えてきた年でした。表紙のリニューアルでイラストレーターさんとの付き合いも本格的に進めました。リミックス本もそういう要素が強いし。
そういった部分もプラスでした。

順風満帆でしたけど年末あたりに翳りが出てきたのも印象的です。大手出版社が読み放題に本格的に参入してきたり、積極的にセールを始めたりストア内での競争が劇化してきた事によるものだろうと。しんどいのは間違いないですが、でも予想できていた部分なので驚きはなかったです。
この2年くらいずっと言ってきましたが、今まではたまたま出版社の動きが鈍くて恩恵をがっつり受けていただけなんだろうと。運が良かっただけだった。
そういう意味では、これから、いよいよkindleが盛り上がってくるんじゃないかというプラスの予感もあるし、一方で本当に作品の質が試される時期が来るような気もします。
まあ、来年の話は来年ということで、今日はそんな感じです。
次回は各論的な感じの話かしら。
ラベル:キング 雑談 Amazon
posted by ヤマダマコト at 18:49| Comment(0) | KDP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする