2015年01月23日

粘膜人間★印象に残る新人賞作品その3

はじめにお知らせ。
今後は、原則的にKindleで読めるものを書評には取り上げていきたいです。
アフィリエイトも原則そういうつもり。
少しでも電子書籍、とくにKindleで本を読む習慣を広めたいんです。
もちろん、今後は少しずつKDP本も取り上げたいです。
ただKDP本ばかりだと、外の消費者に訴求しにくいので
少しでも市場拡大に協力するために、Kindleで読める出版社の作品も取り上げていかないと。
でもマニアックな作品はそうもいかないでしょうから勘弁してください。

というわけで今回は、前回の「夜市」に引き続き、日本ホラー小説大賞から飴村行「粘膜人間」
image.jpg
同じ賞から2作はどうかと思うんですが印象に残ってるんだから仕方ない。
ちなみに夜市が2005年の大賞で、それから2年は大賞がなく、そのあと2008年の長編賞が本作となります。つまり最高賞ではないんです。逆にこの作品を押しのけ大賞を獲得したのは真藤順丈「庵堂三兄弟の聖職」。こちらの作家もその年、複数の新人賞を同時受賞で話題となりました。庵堂三兄弟は死体解体職人一家の家族愛に満ちた青春ストーリー。ホラーとしてはどうよ、と思いましたがエンタメとしてのアイデアは悪くなくまずまずだったわけですが、どうしてもインパクトで粘膜人間に負けた印象でした。私はどちらも楽しく読みましたが庵堂三兄弟は記憶が曖昧ですもん。
イメージ的には、Mー1グランプリのノンスタとオードリーの関係に近い感じでしょうか。っていうかあれも2008年くらいだったような気がします。なんか奇遇。

で、内容は、ある兄弟が、血の繋がらない11歳の末弟の殺害を河童に依頼。紆余曲折の末に末弟と河童がガチで対決するという話。
末弟は家族が手をつけられない家庭内暴力の権化。ここまでは今時ありがちな感じだけど、なんと11歳にして体重100キロ、身長195センチの怪力フィジカルモンスター。知能はガキだが戦闘能力は桁外れ。修羅の門に出てきてもいい感じ。あるいは凶悪な巨人の大田。
そして、相対する河童、モモ太も可愛いのは名前だけ。昨今の妖怪ブームとは無縁なキチガイじみた残酷なクリーチャー。でも、おバカでエロくてどこか憎めないという。だって末弟殺害の報酬が「イケてる女子とグッチャネさせろ」ですもん。
ちなみにグッチャネとはモモ太さん曰く「女の股ぐら泉に男のマラボウを入れてソクソクすること」だそうです。もうイヤ。
そんな感じでエログロナンセンスな描写がどんどん続く作品。

ただ、個人的なクライマックスは中盤のとある少女への拷問の描写。これがあまりにも強烈で、しかも飴村さんの筆がノリノリでやばい。本気でやばい。読んでて涙目でやめたげて、て言いたくなるヤバさ。
そして極めつけが「蕎麦が出たぞ!」
テロリストのパラレルはホットドッグが食べたくなる小説ですが、こっちは蕎麦が食べたくなくなる小説。
そもそも粘膜人間っていう意味不明なタイトルからしてアレな感じ。

まぁ、こんな感じのクレイジーな小説ですが熱心なファンがいるようで粘膜シリーズとして定着しています。これを面白がれるのは自分みたいな変態だけだろうと思ったら案外いるもんですね。
でも、一応、シリーズは全部チェックしてますが処女作でもある本作が一番魅力的だと思います。
荒削りな物語の展開とこなれていない文章が、逆に奇妙な迫力と狂気を醸し出していたんですが、蜥蜴とかすごく上手になっちゃったような。


グロ耐性ない人は遠慮したほうがいいかも。

posted by ヤマダマコト at 13:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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