2015年07月09日

勝手にKDP本レビュー14★Running under the Moon!!

久々のブログ更新。
ようやく本業が平常運転になりつつあります。
きょうは久々にKDP本レビュー的なやつ。晴海まどかさんの「Running under the Moon!!」
上下分冊の長編です。
晴海さんといえば、KDPで本を書いてりゃ、どこかで作品にぶちあたるメジャーかつ多作な方ですが、例に漏れず、私も結構読んでました。
どれも面白いですが、男の子の主人公がすごく魅力的に描ける人という印象がありました。女性の書き手さんには多いですよね。やっぱり、カッコいい男子のカッコいいところは外からよく見えるということなんでしょうか。

で、この作品。前から気になってたんですね。イカした表紙はもちろん、「高校生の安藤和真が『月下のランナー』として夜の町を屋根から屋根へ駆け巡る」という作品紹介は、モロ好み。

こういう一言で魅力が伝わるエンタメは基本的に外しようがないんですが、期待以上に面白かった。というか、勉強になりました。
ストーリーは、まさに和真くんが夜のヒーロー「月下のランナー」として事件を解決するという。昼の学校生活と一体となっていて、非常に月下のランナーがリアルかつ生き生きしてる感じ。リアル高校生にしてはしっかりしすぎですが、でもカッコいい。決め台詞の「今夜も絶好調」(恣意的に抜き出してみた)なんて、おっさんが言ったら別の意味でアレなんですが、彼が言うと爽やか過ぎる。
アクションシーンも結構あって、全編にわたりハイテンポで突き進む感じ。ストーリーは学校生活周辺から、結構、大きくヘビーな方向に進んでいきます。複数のプロットが絡み合いながら平行して進み、それぞれに大きめのサプライズを仕込む展開は感服。私なんて、仕事の待ち時間に一気読みしましたし。
リーダビリティを突き詰めた職業軍人並みに徹底した文体と相まって、エンタメとしては隙が見当たらない感じ。

あとはテンポのコントロール。
とにかく場面転換を多用して、次々と進むわけですが、緩急がうまく効いてる。
面白いのは、私の中では、こういうエンタメであれば「場面転換は最初抑えめ、後半はガンガン切り替えていく」がセオリーだと思うんですが、この作品は序盤から飛ばしていきます。和真中心の物語だから可能なんでしょうけど、ほとんど遠慮なし。そこら辺が、冒頭から一気に読ませるコツなのかなぁと。ちょっと参考にしたいです。
KENPCに振り回されている身としては。
んで、いちいち「月下のランナーは、今夜も絶好調だ」でしょう。そりゃカッコいいわ。
キャラクターも和真や七尾くん、畷だの、男の子中心に面白い子が多いです。キャラクターは多めですが、ちゃんと個性は出てるしネーミングセンスがいい。アラちんとか超好き
こういう特殊技能を持った高校生のお話というのは結構ありますが、これは、絵になる設定だし映像でみたいなぁ。

あと、後半はすげー物語の動きが激しくサプライズ満載だったせいで、物語を頭の中で整理して追いつくのに必死。よく、ここまで面倒なプロットをこの尺に詰め込んだなと驚きました。読んでると気にならないけど、振り返ると半端ない。
本音をいえば、ミステリでお約束のクールダウンというか、おさらいシーン挟んで欲しかったけど、よくよく考えてみると、ストーリーの構成上、挟める余地はなさそうなんですよね。
そういう部分を踏まえて、すごいですよね。ギッシリ詰まってハイテンポな感じ。参りました。



続きはないのかしら?
posted by ヤマダマコト at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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