2015年09月08日

ヤマダ氏卓球漫画を読む4★松本大洋「ピンポン」

というわけで松本大洋「ピンポン」ですか。
懐かしいです。今は亡き地元商店街の神田書店で立ち読みして購入したなぁ。2階にベンクーガーあってボンタンとか短ラン売ってて、よくお世話になりました。
たしか、漫画執筆前に松本さんが取材に来たのを「卓球レポート」で紹介してたんですよね。記事を読んだ記憶があります。たしかストーリーは決まっていて、題材を格闘技にするか卓球にするか迷ったとか。たしかに卓球をボクシングあたりに置き換えても成立するんですよね。
その先入観のなさが成功の要因だったんだと思います。きっちり客観的に取材して面白さを抽出しているというか。
ピンポンのヒット以降、様々な卓球漫画が登場しましたが、この作品の影響を受ける一方で取材不足を強く感じます。そもそもラケットの形状が変とか、ルール分かってねえ、とかね。
そういう意味では「こいつ一丁前にエクローグ使ってんよ」とか、すごく空気がわかる。そういった作者の観察力や表現力がこの作品のキモだったんだろうな、っていう感じがします。

ただ、ストーリー自体は普通というか、松本作品らしい個性的でエッジの効いたキャラがいなかったら、どうだったかな、というか。
群像劇風に仕立てるなら、もう少しエピソードが必要だし、描写不足でせっかくのドラマが伝わりにくい部分もある。終盤は絵の力で押し切ってる感アリアリ。
そういう意味では、どっちつかずな感はあります。
ただ、だからこそのライブ感があるわけで、その辺がヒットの要因なんだろうと思います。



できれば、後発組もこれくらい真摯に取材してもらいたいものです。


iPhoneから送信
posted by ヤマダマコト at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック