2016年01月05日

勝手にKDP本レビュー★22地球まるい「まってよ!!はなしがあるの!!」

子どもの面倒を見ながら読んでたのが地球まるいさんの「まってよ!!はなしがあるの!!」。
以前から拙作のレコメンドのあたりにチラチラ見えていて、すごく気になっていて、ちょうど無料キャンペーンをやっていたので利用させてもらいました。

内容は長短のショートショートがたくさん。私の小説入門が某文芸誌の1000文字メール小説コンテストだったので、この手の作品には感慨深いものがあります。全然向いてなかったというか、選ばれても「後味が悪い」みたいな選評しかもらえませんでしたけど。
それに比べると、この本の掲載作は爽やかなものばかりで、作者の真っ当な人間性が伺えます。
最初は「地球まるい」という筆名から、星新一方面のSF系を想像していたのですが、どちらかというと恋愛ネタが多く、小粋で品が良くて、すごく女子ウケしそうな気がします。
プレーンな筆致ともよくマッチしていると思います。
どれも、おそらく現代日本の恋愛模様がベースなんですが、ショートショートならではの余分な描写を省いた表現のおかげで、結果的にすごく普遍性があっていいです。幅広い世代が楽しめるんじゃないかなと。

本当にパターンは多彩で意外性のあるものから、余韻を楽しめるものまで多彩なんですよ。とにかくセンスがいい。個人的には、もっとひねったものや毒のあるものが欲しい気がしますが、多くの人はそれを望まないと思われます。多分、この雰囲気がウケているのでしょうし。

けど、言葉遊びや、いわゆる「ちょっと良い話」の域を出ないものが多めなことがちょい引っかかりました。例えば、古典落語であれば、こうしたネタも話術で盛り上げられるんですが、ショートショートでは難しいんじゃないかと。そういった話もあってもいいと思いますが、ちょっと多すぎたかもしれない。昨今の読者の嗜好に合わせている可能性もあるので、アレですけどね。



いずれにせよ、すごく良い作品だし、こういうものが書けるのは羨ましいです。
posted by ヤマダマコト at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック