2017年05月13日

勝手にKDP本レビュー★48三浦良幸「VSヨシモト」



久々のKDP本レビュー。ちょうど原作開発プロジェクトにチャレンジした時に見つけて気になった本です。
ヨシモト主催のコンペに「VSヨシモト」というタイトルでチャレンジする前のめり感がめちゃくちゃ気になりました。ジャニーズ番組にもこんなタイトルあったよね、的な気もしたし。

表紙なんかもやや投げやり感があって、ちょっと不安な気持ちで読みましたが、これが想像以上に面白かった。
タイトルや作品紹介では中身が分かりにくいんですが、極めて真っ当な社会派エンタメでした。短めの長編で、文体の軽さもあって読みやすかったです。
ストーリーは大阪の大手商社部長の一男が痴漢冤罪で自宅謹慎になるところから始まり、久々にテレビを見て、あまりの番組の質の低さ、ヨシモト芸人はじめとするタレントのくだらなさに嫌気がさし、そこでテレビを批判する週刊誌の特集にシンパシーを感じ、奇妙な縁で結ばれたその編集長と接触する流れ。
全体的にいとうせいこうっぽい気がしました。主人公のリアクションに対する世の中の描写とか諸々がノーライフキングっぽい。
一男はやがて編集長の室井とともに政党を立ち上げ、テレビ廃止を掲げて衆院選にいどむわけですが、その途中で黄色いTシャツと24時間マラソンのアレとか、東京ドームでのスピーチとか見どころ満載。選挙関係のリアリティは足りない気もしますが、それをカバーするだけの読ませる展開。大阪と東京を股にかける壮大な展開もさることながら、私はなぜか主人公の一男は籠池理事長を連想させられました。
ストーリー的には申し分ないのですが、もっと膨らませて人間ドラマを濃くしたら、とんでもない傑作に仕上がっていたと思うし、最後は書き急いだ感もある。その辺は欠点といえなくもないんだけど、それ以上にこの感覚はすごい。私も見習わなければいけないなーと思いました。



というか、原作開発プロジェクトはみんな上手い人ばっかりで、なんだか肩身が狭いのでございます。
タグ:KU Amazon KDP 大阪
posted by ヤマダマコト at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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