2017年01月03日

ヤマダ氏、今更ローグ・ワン観てくる

まさかの300本目の記事投稿。立ち上げからおよそ2年。今後もちまちま更新してまいりますのでよろしくお願いします。

正月休みということで、「ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー」を観に行って来ました。
何度か言ってるけど、やっぱりスターウォーズって特別なんですよね。別に映画として優れているわけでもなく、ストーリーはご都合主義で、SFとしてもしょっぱい。でも嫌いになれない不思議なシリーズ。水戸黄門が好きだった死んだじいちゃんもこんな気持ちだったのかな、とか考えてしまう。なんだかんだ好きなんですよね。
とはいえ、年末にスピンオフとか、この間EP7出したばっかで、こんなに連発して大丈夫なんか、っていう心配もしてたんですが、杞憂でした。

ストーリーは公式サイトあたりみればわかりますが、要するに反乱軍で汚れ仕事ばっかやってきた人や帝国から寝返った人とか、訳ありのメンバーで構成された部隊が、デススターの設計図を盗み出すハードミッションに挑む物語。
EP4で「なんでデススターこんな弱点ガバガバやねん」と誰もが思うツッコミに対するアンサーというか、その部分を補完しつつEP4直前に繋げる構成で、全体を通してみると、非常に良くできたスピンオフだと思いました。
シリーズに詳しくない人でも人間ドラマとキャラで、単体作品として面白いし、続きのEP4が気になる。ファンからしてみれば、ちゃんと世界観を正しい方向で広げてくれて感謝しかないし、絵ヅラは半端なくカッコいい。帝国占領下のジェダ上空を帝国のシャトルが行き来する絵とか、スカリフ上空の空中戦とか。ライトセーバーなくても、ちゃんと格闘戦やってくれるし。むしろ、ジェダイ不在な分、終盤のベイダー無双が際立つ。やっぱりフォースの力は半端ねえわ。

主要キャラクターもジン、キャシアン、チアルート、K-2SOとかみんな個性的で面白い。特に少林寺座頭市的なチアルートが目立つ。アジアンでジェダイばりのアクションがカッコ良かった。ダサいボウガン使わなくていいから、カンフーもっとかまして欲しかった。ジンもそう。あのトンファーっぽいのカッコいい。この2人ならグリーバス将軍が相手くらいならタイマンはれそうな戦闘力に見える。
というか部隊の物語ではあるけれど、核はジンのストーリーで、そこもスターウォーズにしては頑張った。ネタバレになるから言えませんが、良かったと思います。スターウォーズらしいし。ああいう展開が続くなら、もっと感情がぶれても良さそうではあるんだけれど。

ツッコミどころも見所も満載で語りつくせないんだけれど、映画単体として気になったのは導入部分でしょうか。ジンの子ども時代からキャシアン登場に繋がって、ボーディーが出てきたりして、その過程でキャシアンのダーティーな一やジンの育ての親的な反帝国の戦士ソウ・ゲレラの現在を表現していくわけですが、その辺の描写が不足している感じがしました。ソウなんて、感情移入する前に退場しちゃった感もあるし。あと、ジンが反乱軍に行ってスカリフに向かうまでも唐突な感じがする。あと20分くらい尺があれば。
加えて、スピンオフだからだと思いますが、割とこじんまり完成させちゃった感は否定できないところ。EP7を見たあとだと、やっぱりロマン分が足りないよなぁ。その分、凝縮されてるし完成度は高いし、これはこれでいいのかな。
この物語があるからこそ、そのあとのルークとベイダーの神話性が際立つというか、ガンダムだって、一般兵やヤラレ役がいて重厚な設定があるからこそアムロやシャアが際立つわけで。スターウォーズの世界に奥行きと深みを与えるフォンドボー的な役割を見事に果たしたんじゃないかと。

なんにせよ、ファンなら観ても損はないし、EP7で挫折したシリーズ初見さん向きだとは思います。
posted by ヤマダマコト at 14:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月27日

ヤマダ氏、今更「フォースの覚醒」を観る

そういえば、ようやく「スターウォーズ/フォースの覚醒」を観ました。本当は映画館行きたかったんですが、忙しいし、家族は興味ないのでDVD/BD待ちだったのでございます。
今回は嫁さんが気を利かせてレンタルしてきてくれたんですな。謝謝!

意外かもしれませんがスターウォーズ好きなんですよ。設定を掘り下げたりするマニアではないし、スピンオフは映像作品しかチェックしない程度ですが、なんか好きです。映画としてみたら、そこまで良いとは思わないんですが、スターウォーズはスターウォーズなんですね、これが。

初めて観たのは、金曜ロードショーとかテレビでした。小学校の低学年だったと思います。洋画を観て、初めて「かっこいい、面白い」と思ったのはスターウォーズだったんですよ。もちろんEP4。
それまでの洋画って怖いやつだったり、主人公がジョークかましてアクションの合間にベッドで女抱いたりするイメージだったんですが、スターウォーズはすごくわかりやすかったわけです。スペースオペラはハヤカワ文庫っぽいし、ライトセーバーはガンダムっぽいし、主人公のルークは普通の青年だった。感情移入しやすかったんですね。
彼が冒険に出るくだりも良い感じ。私の家の近所にも怪しい爺さんが住んでいたんですが、そのうち私にライトセーバーを授けてくれるんじゃないかと期待してたのは秘密。

あと、いろんな意味で印象に残ってるのは「ファントムメナス」っすかね。東京吉祥寺サンロードの某食品売場でバイト中でしたね、ペプシのボトルキャップがフィーバーしたの。吉祥寺のあの辺って某教会があって外人がいっぱいいたもんだから、外人がケース買いしまくってたのをよく覚えてます。
映画の中身?それはアレっすわ、ノーコメントというか、あのフィーバーの時、初めてスターウォーズ観たというテレ東の若い女の子が、「よくわからないけどレースすごかった」と語ってましたが、まあ、まさにそんな感じ。本当に見るべきところはなかった。なんでチキチキマシンをスターウォーズで見んばならんのか。
ていうか、あの新3部作自体がちょっとキツい。全体を通せばそこそこまとまりがあるんだけれど、なんというか感情移入できるキャラが3作通じていなかったように思います。アナキンはもう結末分かってるし、オビワンは堅物で器量の狭さが気になるし。主人公不在でぼんやりしてるんですよね。
あと、最後は全部ライトセーバーのチャンバラでクライマックスというのも単純過ぎる気が。様式美なのかもしれないけど、さすがに飽きるんですよ。いや、好きなんですけど、やっぱり贔屓目に見てもつらい。
メカもなんか違う。

そんな中でのフォースの覚醒だったわけですが、相変わらずアバウトな物語運びだなーと。だいたい「スカイウォーカーの地図」って、なんでそんなもん残してるのか。
とはいえ、そもそもスターウォーズに饒舌なストーリーなんて求めてないんで構わないんですよね。御都合主義万歳!みたいな。
今回はやっぱり、「後の世界」を描いたのが単純に良かった。
あの期待値マックスのファントムメナスの悲劇を知る身としては、もう十分でしょう。まさにスターウォーズ。映画としての完成度は決して高くないんですが、スターウォーズとしては大正解。とくにミレニアムファルコンのドッグファイトは金玉がせり上がってくるほどカッコいい。
中にはEP4の焼き直しという人もいる。確かにそうなんだけど、これまでの作品全部見てれば、別にいちいち鬼の首とったかのように指摘する必要はどこにもない。印象はかなり違うし。
新キャラも悪くない。カイロ・レンもあの小物感がすごくいい。レイは字幕だとそうでもないけど、吹き替えだとディズニーヒロインっぽい感じがするし。ダメロンはアレか、スピンオフ要員かしら。
それに相変わらずソロは年取ってもカッコいいし、レイアは今の方がいい。ルークは、……まあいい。
欠点をあげればキリがないけど、それ以上に楽しかった。以上。



なんにせよ、やっぱり映画館に行くべきだったなーと後悔しました。次回は是非。
posted by ヤマダマコト at 16:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月17日

ヤマダ氏、今更「寄生獣 完結編」を観る

なんとなくTポイントカードの更新ついでに、観るのをすっかり忘れてた映画「寄生獣完結編」をレンタルしてみました。
原作ファンなんで、映画とアニメが発表された時におおおってなって、ちゃんと前編は映画館で観たんですよね。
そのあと、アニメが終わって、あっちが原作に近い感じで終わったものだから、それで満足してしまったという。忘れてたわけじゃないけど優先順位はさほど高くなかった。独身ならともかく家庭持ちは時間がないのです。小説も書かなきゃだし。

前編については以前も書きましたが、「しゃーない」が総評でした。そもそも無理でしょ、という。映画2本で収まるわけがない。元々、寄生獣という漫画は心理描写や地の文によるナレーションが魅力だったんですが、そんなもの実写映画で多用できるわけがない。アニメは開き直ってそれをやりましたけど、映画は無茶。もう企画の時点で負け戦なんですよ。しかも、やるからにはうるさいファンを納得させつつ新規のファンを満足させなきゃいけない。
http://niigatabungaku.seesaa.net/s/article/412050653.html
その辺は前半のレビューにもあるので割愛しときますが、要するにその制約の中で成立させるために、テーマを絞ったのがポイント。

完結編も、当然、その方向性を踏襲しています。新一とミギーの関係は相変わらず相棒そのもので、ミギーは明らかに感情豊か。新一は苦悩する高校生というよりパラサイト殺しのために生きるダークヒーローに。説明が難しい部分、観客が引っかかる微妙な要素を排除して「分かりやすくシンプルに」という方向に大幅アレンジしています。エンタメの手法としては、確かにアリだと思います。ちょっと露骨で俗っぽ過ぎる感じはアレですが。
田宮良子は、新一とミギーを「希望」と言い切っちゃうし。立ち位置は明確になったけれど、パラサイトとしては浅い、浅すぎる。
映画は尺の問題があるので仕方ないのは分かりますが、そこを映像や音楽、役者の仕草や表情、演技で伝えられるのも、また映画だとも思うわけです。

市役所の後藤戦やヤクザ事務所のアクションをかなり省いたのは驚きましたが、予算や尺を考えれば仕方ないかなと。あと前半が、プロモーションに比べグロ過ぎて不評だったそうなので、その辺の改善もあったのだと推察されます。
その中で、概ね原作を踏襲した感じ。
良かった部分としては、倉森さんを父子家庭にするアレンジ。原作の奥さんはいい味出してたんですが、新一や田宮との親子対比という意味では面白い改変だと思いました。
あと、セリフは昨今の民放ドラマのような説明過多のお粗末なものも多い中、
新一「化け物の言うことか信じられるか」
田宮「人間の言うことは信じられるのか」
のやりとりはデビルマンみたいで面白かった。

問題は、単純化したアレンジと、原作踏襲の展開がミスマッチだったことだろうと思います。元々、寄生獣の原作は、設定と展開が完全に一体化していていじりようがなかったんですよね。だから、キャラやテーマをアレンジしたなら、ストーリーも大幅に変えなきゃならなかったんじゃないでしょうか。前編は小さなズレでしたが、ボタンの掛け違いみたいにどんどんズレが広がって、最後にやらかした感じがします。
例えば、ミギーと新一は最初からバディー的な展開ですが、そうした結果、最後のお別れの理由をミギーの自発的なものから「放射能の影響」という不可抗力にせざるを得なくなった。だって、ミギーは原作の「決して相容れない別種」ではなく「友人」なんですもの。突然、「今度は内面の活動に」なんて言うはずがない。あの放射性廃棄物ネタには、この部分の要素が大きかったと思います。
そして、新一が後藤を殺す理由の分かりやすいアイコンとして、後藤戦前後に里美を連れてきちゃったこと。色んな意味で、「愛人同伴出勤かよ」的に。確かに観客には分かりやすい改変ですが、結果、里美は新一とミギーのことを完全に分かっちゃってるわけで。
この2つのアレンジの結果、ラストの屋上のシーンは、ほぼ原作踏襲でも、セリフや演出の意味合いが全然変わってくるわけで。そうなると、あんまり感動とかないです。だったら、もう原作のシーンの再現なんてやめちゃえばいいのに。

でも役者さんは頑張ってた。橋本愛の村野役はオリジナルとは別物だけど、前編では、学校に1人はいる「やたらまとわりついてウザい変な子だけど、よく見たら可愛くね? これはイケるんじゃないかしら」っていう子をよく再現していたと思います。完結編では学校生活の描写が少ない分、ちょっとその辺の押しが弱いけど、濡れ場の生々しさで挽回。そんなとこだけ頑張ってどうすんのよ、っていう感じだけど。



総じて、埋もれちゃう程度の作品だけど、昨今のマンガ原作映画の中では及第点なのかな、と。すごくレベルが低い勝負ですが。
なんにせよ寄生獣ファンとしては、原作にスポットライトを当ててくれただけでもありがたいです。
posted by ヤマダマコト at 16:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする